リヴリーの掌編小説

忘れられたクリスマス

リヴリーの掌編小説

クリスマス・イブのまま止まった部屋。
この部屋には魔法がかけられていて、魔法を解くまでクリスマスは訪れない。
何年も片思いを伝えられずウジウジしていたご主人様が、私に魔法をかけ続けるよう命じたから。
私のヴァイオリンは時を止めることができる。
だから私は弾き続けるの。
クリスマスがやってこないようにね。

ご主人様がいまどうしているかって?
幼なじみの奥様と幸せな日々を送っていらっしゃるわ。
今年のクリスマスには二番目のお嬢様がご結婚されて、ますますにぎやかに過ごされていることでしょう。

ご主人様が幸せなのは大変喜ばしいけれど、このさみしい部屋のこともそろそろ思い出していただきたいものだわ。
まったく、私はいつまでこの部屋をクリスマス・イブにしておかなければならないのかしら。

リヴリーの掌編小説

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