このステージに立つまで、本当にいろいろなことがあった。
「バンドやりたい!」
それだけの思いつきでメンバーを募集したものの、集まったのはフワフワのかわいい生き物たち。
ドラム担当のナタリスはシンバルに前足が届かない。
コーラス担当のヒメゼルラはすぐ歌詞を忘れる。
ネオピグミーとコルヌレプスに至ってはポヤーッと立っているだけである。
それでもリヴリーたちをなだめすかし、時には特別餌でご機嫌を取りながら根気強く練習を重ねてきた。
歌が好きだというホムがいなかったらバンドは瓦解していただろう。
ホムの肩越しに見るフロアには、笑顔で開演を待つフレンドたちが並んでいる。
ここまで私を連れてきてくれたホムとリヴリーたちには感謝してもしきれない。
ステージに明かりが灯る。
さあ、ライブを始めよう。