潮騒ちゃん通信

金属アレルギーで耳が落ちそうになった話

このコラムでは、アクセサリー制作に関するちょっとしたつぶやきや私自身のことなどをお気楽につづっていきます。

ちなみに「潮騒ちゃん通信」というのは、わかる人にはわかるというニッチなタイトルです。
「ローファイボーイ、ファイターガール」とも迷いましたが、響きの良さでこちらのタイトルを拝借しました。
あの歌詞の世界が大好きなんです。
ハグレモノだけど、同調圧力にあらがって生きる潮騒ちゃん。
そんなふうに生きていても、きっとどこかでツンツンに出会う日が来る。

ひまつぶしにお読みいただけたら幸甚です。

さて、タイトルにあるように私は金属アレルギーです。
自分ではまったく気づかないまま30年ほど生きていて、アレルギー症状が出るまではピアスもしていました。

異変に気づいたのは、ベルトのバックルでした。
夏に汗をかくと、どうもおへその上あたりがかゆくなる。
虫さされみたいな腫れがあり、どうにもかゆい。
なんだかへんだな、どうしてだろうと思いながらも、まさか金属アレルギーとは思いもせずそのまま放置していました。

ピアスホールは自分で開け(姉にバチンとやってもらいました)、アクセサリー素材も特に気にせずなんでも使っていましたが、時々ピアスホールが腫れるようになりました。
ここでようやく「金属アレルギーなのかも」と思い至りましたが、病院に行くのもめんどうに思い、状態がよくないときは消毒してみたりしつつ、ごまかし続けてきました。

しかしある日、表題の出来事が起こります。
ピアスホールがかゆくなり、その後傷口となったピアスホールから黄色い液体がにじみ出るようになりました。
これはいよいよやばいやつと思いながらもそのままにしていたら、耳たぶがどんどん腫れてきて真っ赤になり、患部がどんどん広がっていきました。
耳の下からリンパ腺をなぞるように腫れが広がり、黄色い液体は止まらずしたたり続け、皮膚がはがれたようにドロドロになりました。

さすがにまずいと思い大急ぎで皮膚科を受診すると、金属アレルギーの診断がついたのはもちろんですが、お医者さんに「もうピアスはやめなさい。あなた、耳が腐って落ちますよ」と言われました。

当時は皮膚のただれがひどくメイクもできず、しかし仕事を休むこともできないので顔を覆うようにおおきなガーゼを貼って働いていましたが、本当につらかったです。
処方された薬で治り、ありがたいことに痕も残りませんでしたが、治療中は「このまま治らなかったらどうしよう」と不安で眠れませんでした。
本当につらかった。(二回目)

金属ではなく樹脂のピアスもありますが、樹脂は細かい傷がつきやすく雑菌が繁殖する可能性があるため、ファーストピアスにも使えないそうです。
私も皮膚トラブルを経験したあと樹脂製のスタッドピアスなど試してみましたが、やはりピアス自体がホールに負担だったようで、とても残念ですがピアスはできなくなりました。

ピアスができなくなり、シールタイプのピアスを使っていましたが、シールが特定のショップでしか購入できないこと、シールの皮膚にかかる負担も気になり、だんだんと使わなくなってしまいました。
そんなある日、娘がフリーマーケットで見つけたレジンアクセサリーを購入し、「自分でも作ってみたい」と言い出しました。
レジンの存在は知っていたものの一式を揃えるハードルを高く感じて手を出さずにいたのですが、娘と一緒に楽しく遊べるならいいかなと思い購入。

こうして生まれたのが「うるつやキューブのイヤリング」です。
娘の育児で自分のおしゃれをする余裕もありませんでしたが、娘によってまたおしゃれを楽しめるようになりました。

金属をいっさい使っておらず、アレルギーの方も安心してご使用いただけます。